概要:AppsFlyerの連携パートナーであるApple Search Ads (ASA)は、App Storeを訪れるユーザーがキーワードを使用してアプリを検索するのをアシストします。
iOS 14に関するお知らせ:Apple Search Adsの連携に関する変更事項
2021年2月15日に、Apple Search Ads連携の仕様が変更されます。
Apple Search Adsは、SKAdNetworkとは独立して機能し、ユーザーを決定的に成果計測します。つまり、ASAに紐づくユーザーは、LTV計測モデルによって提供されるあらゆる機能および測定値を利用できます。
App Storeでアプリ広告が表示されるかどうかは、検索クエリとアプリの関連性によって決まります。アプリ広告に対するユーザーの反応が、広告の関連性を判定する重要な要素になります。広告が誰にもタップされなかった場合、ASAはその広告の表示を停止します。
ASAは、API経由でクリックに基づくモバイル計測、ユーザーリターゲティング、コストデータを提供しています。
Apple Search Adsの設定
前提条件- iOS V14.3以降の場合、AppsFlyer SDK V6.1.3以降を実装する必要があります。
- V6.1.3より前のSDKバージョンを実装している場合:アプリ内にネイティブアドフレームワークが含まれていることを確認してください。
AppsFlyerでのApple Search Adsの設定
- Appsflyerにて、設定 > 連携済みパートナーを開きます。
- Apple Search Adsを選択します。
- 連携タブを開きます。
- パートナーを有効にする をオンにします。
- 必要に応じて、連携、コスト、パートナー権限を設定します。
関連記事:パートナー設定画面のヘッダー
設定タブ
ASAに関連する設定タブは、連携、コスト、権限タブです。
連携
SRNであるApple Search Adsは、API経由でAppsFlyerと連携しています。そのため、ポストバック設定はありません。計測ゴールに応じて、次のセクションを完了してください。
セクション | 詳細 |
---|---|
連携の有効化 |
パートナーを有効にする このパートナーの計測方法:
このパートナーの計測を停止する方法:
|
インストールアトリビューション |
インストールクリックスルー ルックバック期間 クリックからインストールまでの最大時間を設定します。これにより、AppsFlyerはASAのルックバック期間内に発生したインストール(初回起動)を計測できるようになります。 範囲:1–30日 関連記事:クリックスルールックバック期間 |
リインストール |
リインストールアトリビューション オンの場合、AppsFlyerは、ここに記載されているルールに従って、リインストールをASAに紐づけることができます。 リインストール計測のルックバック期間の設定は、インストール計測の設定に従って設定されます。各新規インストールごとに、ASAはAppsFlyerに再ダウンロードフラグを送信します。true の場合、インストールは再ダウンロードです。 以下の全てが true の場合、インストールはASAにリインストールとして紐づきます。
現在ASAリターゲティング計測は、リエンゲージメントをサポートしていません。 |
休眠期間 ユーザーの休眠期間のしきい値 (日数)を設定して、リターゲティングキャンペーンの影響を範囲を設定します。 |
コスト
Apple Search Adsのコスト連携を有効にする
コストAPIを有効にすると、AppsFlyerはコスト、クリック、インプレッションデータをASAからAPI経由で受信します。
複数のASAアカウントの使用をサポートしています。つまり、異なるSearch Adsアカウントを使って、同じアプリに対する複数のキャンペーンを実行している場合、全てのアカウントからデータを取得できます。
- 認証証明書(PEMおよびKEYファイル)をApple Search Adsアカウントからダウンロードします。
- 各アカウントから別々にファイルをダウンロードします。
Apple Search AdsアカウントからPEMおよびKEYファイルをダウンロードする方法:
- Apple Search Adsにログインし、右上をクリックし、[設定] を選択します。
- APIタブへ進み、API証明書を作成をクリックします。
- API証明書に名前を付け、権限タイプを Account Read-only(読み取り専用アカウント)か Account admin (アカウント管理者)から選び、Create(作成)をクリックします。
- Action(アクション)を選択し、Download(ダウンロード)をクリックします。
証明書ファイルの準備
証明書は .zip形式でダウンロードされ、2つのファイルが含まれています。次の手順に従ってそれらを抽出し、AppsFlyerにアップロードします。
証明書に複数のアプリのデータを閲覧する権限がある場合、証明書を使用してそれらのアプリのコストデータを取得できます。
証明書を参照するアプリごとに、以下の手順を繰り返す必要があります。
Apple Search AdsへのAPI接続を有効にする方法:
- AppsFlyerで、Apple Search Adsのコストタブを開きます。
- 必要に応じて、コスト、クリック、インプレッションのデータを取得を有効にします。
- 証明書を追加をクリックします。
- 証明書名 を入力します。これは、Apple Search Ads のアカウント名と同じである必要があります。
- まだ行っていない場合は、Apple Search Adsからダウンロードしたファイルを解凍します。
- Apple Search AdsからダウンロードしたPEMファイルとKEYファイルをアップロードします。
- しばらくすると、ステータスインジケータがOKに変わります。 そうでない場合は、エラーメッセージが表示されます。エラーメッセージに関する表を参照してください。
- Save Cost(コストを保存)をクリックします。
- 複数のApple Search Adsアカウントがある場合は、関連する手順を各アカウントで繰り返してください。
AppsFlyerは過去7日間のコストデータを受信します。それ以前のコストデータは利用できません。
注意
ベーシック広告のコストデータはASAレポートAPIでサポートされていないため、AppsFlyerではベーシック広告データは利用できません。
コストデータ同期ステイタス
コストタブに、コスト連携のステイタスが表示されます。
追加の連携情報
Apple Search Adsのキャンペーン項目のマッピング
AppsFlyerローデータレポートの項目 | ASAアトリビューションパラメーター | 備考 |
---|---|---|
キャンペーン | iad-campaign-name | |
キャンペーンID | iad-campaign-id | |
広告セット | iad-adgroup-name | |
広告セットID | iad-adgroup-id | |
広告 | iad-creativeset-name | ASAでは必須ではありません。設定されていない場合、AppsFlyerでの項目は空白になります。 |
広告ID | iad-creativeset-id | ASAでは必須ではありません。設定されていない場合、AppsFlyerでの項目は空白になります。 |
キーワード | iad-keyword | |
Keyword ID | - |
Apple Search Ads:マーケティングパートナー VS. 代理店
広告主と代理店は、ASA Marketing Partnersと協力して、ASAでキャンペーンのレポートと最適化を行うことができます。
代理店とマーケティングパートナーの違いについては、次の表で示しています。
代理店 | マーケティングパートナー | |
---|---|---|
AppsFlyerがポストバックを送信します | いいえ | はい |
テクノロジー | キャンペーンを実施します。 | キャンペーンを最適化するための付加価値テクノロジーソリューションを持っている |
代理店とマーケティングパートナーの設定
以下のチェックリストを使用して、設定プロセスの全てのステップを完了していることを確認してください。以降のセクションでは、パートナータイプごとに詳細な手順について説明します。
設定担当 | 代理店 | マーケティングパートナー |
---|---|---|
広告主 |
|
|
代理店 |
ASA連携タブにて、Apple Search Ads Campaign Groupを設定します。 |
N/A |
マーケティングパートナーの設定
マーケティングパートナーの設定方法:
- 必要に応じて、Apple Search Ads連携を有効にします。
- AppsFlyerにて、[設定] > [連携済みパートナー] > [Apple Search Ads] を開きます。
- パートナーを有効にする をオンにします。
- [保存] をクリックします。
-
Apple Search Adsのダッシュボードにて:
- 次のスクリーンショットで示すように、パートナーに関連するApple Search Ads Campaign Groupパラメータ―を取得します。
- この値は、ASA全体で一意である必要があります。Apple Search Adsアカウントでキャンペーングループ名がない場合、Account Name(画面右上に表示)を使用します。
-
AppsFlyerで、ASAマーケティングパートナーを設定します。
- Appsflyerにて、設定 > 連携済みパートナーを開きます。
- Apple search ads marketing partner と入力します。
マーケティングパートナーの一覧が表示されます。 - マーケティングパートナーを選択します。
- パートナーを有効にする をオンにします。
- 前の手順で取得したパートナーの Apple Search Ads Campaign Group を入力します。
- [保存] をクリックします。
-
アプリ内イベントポストバックを設定します。
-
アプリ内イベントポストバックをオンにします。
-
次のいずれか選択し、SDKで設定されたイベント全てに対して送信オプションを設定します。
-
[このパートナーのみ] は、このパートナーに成果が紐づくユーザーからのみ発生したイベントを送信したい場合に選択します。
-
[オーガニックを含む全メディアソース] は、全てのユーザーベースをパートナーに送信したい場合に選択します。
-
-
[イベントを追加] をクリックしてSDKイベントをリストに追加します。
-
次のパラメーターを設定します。
パラメーター名 説明 SDKイベント名 アプリと連携済みのSDKから、またはサーバー間(S2S)イベントからAppsFlyerが受信したイベント名。
ヒント:アプリ内イベント名がリストに表示されない場合、デバイス上で非オーガニックインストールによってアプリ内イベントが発生しているかを確認してください。パートナー側のイベント名 Apple Search Ads側で定義された各イベントの一意の名前やID。
Apple Search Adsから対応するイベントIDを取得して、テキストフィールドに設定します。Send revenue 選択しない場合:AppsFlyerは、af_revenueパラメーターに含まれる収益に関するパラメーターを除き、リッチアプリ内イベントのすべてのパラメーターをパートナーに送信します。
選択した場合:AppsFlyerは、収益値を含む(イベントが存在する場合)全てのイベントパラメーターを送信します。
-
代理店の設定
広告主に代わり、代理店がApple Search Adsを使用して、キャンペーンを実施できるように許可します。このセクションで示すように、広告主と代理店の両方が設定アクションを実行します。
Apple Search Adsキャンペーングループ
- 代理店キャンペーンと広告主キャンペーンは、Apple Search Adsの異なるキャンペーングループに属している必要があります。
- グループ名には、特殊文字とスペース(空白)は使用しないでください。
広告主側のアクション
前提条件:
代理店に権限を付与します。
Apple Search Adsの計測を有効にするには、広告主は以下を実施する必要があります。
- Appsflyerにて、設定 > 連携済みパートナーを開きます。
- Apple Search Adsを選択します。
- 連携タブへ進み、パートナーを有効にするをオンにします。
- [オプション] リアトリビューション期間内にアプリを再インストールしたユーザーを計測するには、リインストールアトリビューションを有効にします。
- [保存] をクリックします。
代理店が行う設定
- Apple Search Adsアカウントを開き、Campaign Group name(キャンペーングループ名)(以下、緑でハイライト)をコピーします。
- AppsFlyerにてアプリを選択します。
- [設定] > [連携済みパートナー] へ進みます。
- Apple Search Adsを選択します。
- Apple Search Ads Campaign Groupパラメータ―を入力します。
- 保存をクリックします。
重要!
- Apple Search Adsプラットフォーム全体を通して、キャンペーングループ名は一意である必要があります。キャンペーングループ名の先頭に会社名を追加して、必ず一意である名前を付けてください。例えば、partner_campaign_group_nameという構成にします。
- キャンペーングループには、特殊文字や空白を含めないでください。
注意
代理店がApple Search Adsマーケティングパートナーを運用する場合、代理店はApple Search Ads設定画面とマーケティングパートナー設定画面の両方で、同じキャンペーングループ名を設定する必要があります。
コスト、クリック、インプレションのデータ
注意
代理店は、AppsFlyerとコストと同期するために、管理画面でコストを有効化して、代理店側で証明書をアップロードする必要があります。
代理店とマーケティングパートナーを無効にする
広告主のApple Search Adsアトリビューションは有効にしたまま、代理店またはマーケティングパートナーによるApple Search Adsの計測を無効にする方法:
- 代理店アカウントから、Apple Search Adsまたはマーケティングパートナーの設定ページを開きます。
- [Apple Search Ads Campaign Group] のテキストをクリアします。
- [保存] をクリックします。
AppsFlyerとApple Search Adsは異なる計測ロジックを使用しているため、プラットフォーム間で不一致が生じます。SRNであるApple Search Ads は、API経由で新規インストールをレポートします。
API経由でのApple Search AdsのAppsFlyerへのレポーティング
- 各キャンペーンは地域別に集計されます。
- 次はレポートされません:個々のキャペーンのインプレッション数が100未満の地域に対して、インプレッション数、タップス、コストデータ
- AppsFlyerで地域別にグループ化する場合、データが返されない地域は正しい値が表示されず、N/Aとしてひとまとめに表示されます。
リターゲティング関連の乖離
AppsFlyerリターゲティング計測メカニズムにより、広告主はユーザー獲得キャンペーンに加えて、リターゲティングキャンペーンを測定および分析できます。
以下の図は、Apple Search Adsで実行されているリターゲティングキャンペーン(リターゲティングコントロールの設定に関係なく)に関して、発生しうる乖離を示しています。
リターゲティングがオン
リターゲティングがオフ
その他の乖離の原因
次の表には、乖離の主な理由を示しています。
相違点 | ![]() |
![]() |
---|---|---|
Apple Search Adsの初期計測データは数秒間の遅延が発生することがあります。 |
数秒遅延する可能性があります |
正しく計測するには、AppsFlyerはリアルタイムでデータが必要です |
AppsFlyer SDKバージョンに関する違い |
AppsFlyer SDKのバージョンに関係なくコンバージョンを計測します |
正確に計測するには、SKD V5.0 以降が必要です |
広告トラッキング制限 (LAT) と ATT |
常にコンバージョンを計測します。 キャンペーンが年齢や性別によって制限されている場合、LAT ユーザーはキャンペーンから除外されます。 18歳以下のAppleユーザーは常にLATです。 |
LATコンバージョンはオーガニックに紐づきます。
|
ユーザー数のカウント |
ダウンロードに基づいてユーザーを計測します |
初回アプリ起動に基づいてユーザーを計測します |
リインストール:アプリをインストールしたあと、削除し、サーチ広告をクリックしてアプリを再インストールしたユーザー |
コンバージョン(インストール)として計測します |
リインストールを識別しますがユーザー獲得を目的としては計測しません。ヒント!リターゲティングを有効にすると、リターゲティングインストール(別名:リアトリビューション)としてリインストールが記録されます。 |
クリックルックバック期間 |
30日間に固定 |
設定可能 |
成果が紐づくクリック |
ユーザーが広告に触れダウンロードした場合は、常に自社の成果とします。 |
複数のネットワークにわたる可視性を持ち、ラストクリックに基づいて成果を測定します。 |
インストール時間 |
アプリダウンロード時刻 |
アプリ初回起動 |
タイムゾーン |
アプリストアのローカルタイムゾーン |
UTCタイムゾーン |
コンバージョンデータ |
Search Ads経由でのインストールがAppsFlyerに報告されるまで5秒以上かかります。 |
5秒以内に計測され、同時にコンバージョンデータ API が応答します。データが受信されていない場合は、オーガニックと計測されます。 |
コストデータ |
全てのキーワードに対するコストレポート |
コホート管理画面とコホートAPIでは、大文字を含むキーワードに対しては、コストデータをレポートしません。 |
地理的ロケーション |
Apple Search Adsを使用すると、広告主は 国や地域に応じてユーザーをターゲティングできます。Apple Search Adsは、限られた数の国をサポートしています。 |
AppsFlyerではIPアドレスに基づいてユーザーの地理的位置情報を正確に認識しますが、Apple Search Adsでは地域に関するレポートは利用できません。 アプリストアの国と同じ国内でユーザーがアプリをインストールした場合、AppsFlyerとApple Search Adsの地域データは一致します。 |
Apple Search Adsを使用すると、貴重なマーケティングデータを収集できます。これは、iOSアプリの全てのメディアソースでのユーザー獲得の取り組みに効果を与える可能性があります。
Apple Search Adsの利点を最大化するのに役立つヒントを参照ください:
ヒント | 詳細 |
---|---|
キーワードデータを取得する |
Apple Search Adsは、AppsFlyerとキーワードデータを共有します。キーワードデータは、ローデータやピボット、リテンション、コホートなどの分析ツールで確認できます。 AppsFlyerでキーワードデータが見つからない場合は、次の原因が考えられます。
完全なキーワード データを受け取りたい場合は、完全な一致、または部分一致のみを使用してください。 |
キーワードデータに基づいてユーザーの質を比較する |
全てのキーワードが同じであるとは限りません。たとえコストが同等の異なるキーワードでも、惹きつけられるユーザーの質は異なる可能性があります。リテンション や ピボット レポートを使って、ROIを最大化するキーワードを特定しましょう。 |
キーワードのコストを分析する |
ASAキーワード広告が完全一致または部分一致として設定されている場合、キーワードのコストデータが集計値で確認できます。キーワードのコストデータは以下の特徴があります。
制限事項
|
パフォーマンスが高いクリエイティブを見つける |
使用している様々は広告クリエイティブに対してユーザーがどのように反応するかテストをしましょう。パフォーマンスが最も高いクリエイティブは、コンバージョン率が最も高くなります。さらに、最高のクリエイティブは、より高いエンゲージメントを持つユーザーを獲得します。 これは、最終的に全てのユーザーがアプリストアに到着するため、ASA上のユーザーだけでなく、全てのiOS広告ユーザーにも影響を与えます。ただし、ASA経由のインストールについては、AppsFlyerはローデータの Ad IDパラメータでクリエイティブセットIDを表示するため、様々なクリエイティブセットのパフォーマンスを比較できます。 |
再ダウンロードをターゲティングする |
過去にインストールしたことのあるユーザーは、Apple Search Adsのターゲットとして最適なオーディエンスである可能性があります。 アプリをアンインストールしたユーザーが、ASAリターゲティングキャンペーンの結果、再度インストールしたユーザーは、ASAではRe-Downloaderと呼ばれます。リアトリビューション期間内にリインストールが発生した場合、AppsFlyerはこれをリアトリビューションと呼びます。それ以外の場合は全て、 新規インストールとして扱われます。 |