概要:広告主がマーケティングコストデータを集計・確認するための方法について説明します。
コスト集計
ROI360では、以下の機能を利用できます:
- 広告コストの集計データ、およびコストに関連するLTV(顧客生涯価値)パフォーマンス指標を提供。ダッシュボードやパフォーマンスレポートから確認できます。利用可能なコスト関連指標には、ROI、ROAS(広告費用対効果)、クリック数、インプレッション数、キャンペーンROI、期間ごとの平均実効インストール単価(eCPI)などがあります。
- モバイルアプリ、Webブラウザ、CTV、PC、コンソールを含む、すべてのプラットフォームにおける広告コストをカバー。
- CPI、CPA、CPC、CPMなど、パートナーが使用するさまざまなコストモデルに対応。
- API、コストインポート(CSVファイルのアップロード)、および計測リンク上のパラメータから広告コストを取得。
- 代理店は、ROI360を契約している広告主のROI360コストデータにアクセス可能。
ROI360を契約していない広告主でも、以下の指標は利用できます。
- 計測リンク経由でレポートされるコストデータ
- SRN連携済みパートナーのコストタブで設定された、SRN(Self-Reporting Network)のクリックおよびインプレッションデータ
コストデータ集計の仕組み
このセクションでは、キャンペーンのコストデータを集計する際の主な仕組みについて説明します。
コスト集計方法
コストデータは、1つまたは複数の方法でパートナーから取得されます。複数の方法から同じコストがレポートされている場合は、コストの優先順位付けの仕組みに基づいて、使用するデータが決定されます。これにより、コストの重複計上を防ぎます。
AppsFlyerでデータ処理が完了すると、コストデータはデフォルトではUTC、または設定されているアプリ固有のタイムゾーンに基づいて表示されます。
| コスト集計方法 | 対応するコストモデル | データ粒度 | データ更新頻度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| API* | すべて | 連携仕様により異なる | 当日中に随時更新 | メディアソースによっては、最大7日前までさかのぼってデータ取得を試みるため、コスト発生日以降にデータが変更される場合があります。これにより、メディアソース側で過去データが修正された場合にも対応できます。 |
| コストインポート(ファイルアップロード) | すべて | アップロードしたファイルにより異なる | インポート後、最大4時間 | レポート済みのコストは取り消し可能。また、最大90日前までのデータを修正して再送信できます。 |
| 計測リンク | CPI | ユーザーレベル |
最短:リアルタイム 最長:リンクのクリックから最大4時間 |
変更不可 |
| * パートナーとAppsFlyer間のAPI連携では、Cost APIまたはInCost APIのいずれか一方のみを使用します。使用されるAPI、および提供されるデータ粒度はパートナーによって異なります。 | ||||
コストデータを確認できる場所とレポート
以下の表は、コストデータを確認できる場所を示しています。
表を理解するための前提として、特に備考欄に記載がない限り、以下のルールが適用されます。
新規獲得(UA)ビューにおけるコスト
キャンペーンコストデータは、コストがレポートされた日(インストール日)を基準に±10日以内に、そのキャンペーンで1件以上のインストール、クリック、またはインプレッションが記録されている場合、新規獲得(UA)として分類されます。照合には、メディアソース、キャンペーンID、代理店の情報が使用されます。
統合ビューにおけるコスト
統合ビューには、コストのレポート日(インストール日)の±10日以内にインストール、クリック、またはインプレッションが存在するかどうかにかかわらず、選択したアプリのすべてのキャンペーンのコストデータが含まれます。
例
-
キャンペーンXのコストが3月10日にレポートされ、3月1日~3月20日の間にキャンペーンXで1件以上のクリックまたはインストールが発生している場合、3月10日のコストは新規獲得ビューと統合ビューの両方に表示されます。
この期間にアクティビティがない場合、3月10日のコストは統合ビューにのみ表示されます。
- キャンペーン名の変更がサポートされていない場合、2つのキャンペーン名がそれぞれ表示されます。一方にはアトリビューションデータ、もう一方にはコストデータが表示されるため、どちらのキャンペーン名にも完全なデータは含まれません。
コストデータの提供先とレポート一覧
| レポート方法 | ビュー / データタイプ | キャンペーン名変更への対応 | 備考 |
|---|---|---|---|
| オーバービューダッシュボード |
|
対応 | リターゲティングビューにはコストは表示されません。リターゲティングのコストは統合ビューに表示されます。 |
| アクティビティダッシュボード | 新規獲得 | 対応 | |
| コホートダッシュボード |
|
対応 |
|
| コホートAPI |
|
対応 | 統合データは、コストのレポート日(インストール日)の±10日以内に1件以上のインストール、クリック、またはインプレッションが記録されているキャンペーンでのみ利用できます。 |
| SKANダッシュボード | SKAN | 非対応 | SKANインストールと、すべてのインストール(SKAN以外のインストールを含む)のコストデータが表示されます。 |
| SKAN集計パフォーマンスAPI | SKAN | 非対応 | SKANインストールと、すべてのインストール(SKAN以外のインストールを含む)のコストデータが表示されます。 |
| Pivotダッシュボード | 新規獲得 | 非対応 | |
| Master API | 新規獲得 | 非対応 | |
| カスタムダッシュボード | 新規獲得 | 非対応 | |
| Cost ETL | 統合 | 対応 | 利用可能なすべてのコストデータが表示されます。 |
| 集計Pull API | 新規獲得 | 非対応 | |
| Push API | クリックのローデータ(非集計) | 該当なし | |
| Pull APIのローデータ | クリックのローデータ(非集計) | 該当なし | |
| Data Locker | クリックのローデータ(非集計) | 該当なし | Data Lockerのコホートはコストに対応していません。 |
注意:
- データの粒度は、ダッシュボードやレポートの種類によって異なる場合があります。Cost ETLには、完全なデータセットが含まれます。これには、メディアソース、キャンペーン名、広告、広告セットなどのキャンペーン階層情報に加え、地域、チャネル、サイトID、キーワードなど、メディアソースから提供されるディメンションが含まれます。
- 計測リンク経由でレポートされたコストデータは、ローデータレポートでも利用できます。
コストの優先順位付け
同一のメディアソースについて、複数の方法からコストデータが提供される場合があります。コストの重複計上を防ぐため、キャンペーンコストの優先順位付けの仕組みによって、プラットフォーム上で利用するコストデータが決定されます。集計方法ごとの優先順位は、低い順に以下のとおりです: 低|計測リンク上のコスト > Cost API > コストインポート|高
コストの優先順位付けは、集計データレポートおよびダッシュボードに影響します。一方、ローデータレポートで利用できる計測リンクのコストデータには、この優先順位付けは適用されません。
考慮事項:
- 優先順位付けはキャンペーン単位で適用されます。つまり、1つのキャンペーンについて異なる方法から2種類のコストデータを取得している場合、両者を比較し、より優先順位の高い方法がキャンペーン全体に適用されます。
- ある日に、特定のアプリとメディアソース(または代理店)についてCost API経由のコストデータが存在する場合、計測リンク上のコストデータは無視されます。
- コストの集計方法を変更すると、その変更は過去データにも遡及して適用されます。そのため、過去の集計コストデータが変更される場合があります。
- コスト集計方法の変更は、代理店経由のトラフィックにも同様に適用されます。(運用媒体を開示・非開示の代理店を含む)
例
シナリオ:あるメディアソースが計測リンク上でコストをレポートしている状態で、そのメディアソースのCost APIを有効化した場合。
結果:計測リンクとCost APIの両方からコストが集計されますが、Cost APIの方が優先順位が高いため、計測リンク上のコストは無視されます。
コストの分割
一部の広告ネットワークでは、関連するアプリIDを含めずにキャンペーンのコストデータをレポートする場合があります。この場合、AppsFlyerはエンゲージメントデータおよびアトリビューションデータを使用して、対応するアプリIDを補完します。
AppsFlyerは、コストのレポート日を基準とした±10日間におけるキャンペーンのクリック、インプレッション、コンバージョンに関連付けられたアプリをもとに照合します。
アプリIDの補完処理によって複数のアプリが一致した場合、キャンペーンコストは以下の方法で各アプリに配分されます。
比例配分(コンバージョン数に基づく)
コストのレポート日にコンバージョン(インストール、リアトリビューション、リエンゲージメント)が存在する場合、それぞれのアプリのコンバージョン数に応じてコストが比例配分されます。
例:Day 1の総コストが$100で、iOSで60件、Androidで40件のインストールが発生した場合:
- iOS: $60
- Android: $40
均等配分(コンバージョンなし)
コストのレポート日にコンバージョンが存在しない場合、一致したアプリ間でコストを均等に配分します。
例:Day 1の総コストが$100で、その日にインプレッションはあるがコンバージョンがない場合:
- iOS: $50
- Android: $50
注意
コンバージョン数に基づく比例配分が適用されるのは、アトリビューションで利用可能なコンバージョンの粒度と、広告ネットワークがコストデータとしてレポートする粒度が完全に一致している場合のみです。両者が一部しか一致しない場合、AppsFlyerは各アプリのコンバージョンにコストを紐づけることができないため、一致したアプリ間で均等配分します。
制限事項
- この機能は、Google、TikTok、DV360のクロスプラットフォームキャンペーンおよびWeb-to-App(W2A)キャンペーン(モバイル / アプリとは異なるキャンペーン目的が設定されているキャンペーン)でサポートされています。
- Google Performance Max(PMAX)キャンペーン:コンバージョン数に基づく比例配分は適用されません。Google APIではPMAXキャンペーンのAd IDやGeo粒度が提供されないため、コンバージョンの粒度が部分的にしか一致せず、各アプリのインストール、リアトリビューション、リエンゲージメントにコストを紐づけることができません。そのため、アプリごとのコンバージョン数にかかわらず、一致したアプリ間でコストが均等に配分されます。なお、ダッシュボード上でiOS、Androidなどすべてのプラットフォームを選択してキャンペーン単位で確認した場合、合計コストはGoogleがレポートしたコストと一致します。
追加情報
Cost APIをサポートするメディアソース一覧
キャンペーン名の変更
AppsFlyerでは、キャンペーンIDをキーとしてキャンペーンを表示します。
表示上の不整合を防ぐため、以下を確認してください:
- 各キャンペーンに一意のキャンペーンIDが割り当てられていること
- 異なるキャンペーンIDで同じキャンペーン名を使用しないこと
インストールがないのにコストが表示される場合
インストールがないにもかかわらず、コストデータが表示されるのはなぜですか?これは、コストが広告階層の上位レベル(例:キャンペーンレベル)で提供される一方、パフォーマンス情報(クリックやインストール)が下位レベル(例:広告セット)で提供されている場合に発生します。
AppsFlyerでは、上位階層から取得したコストデータを使用して、欠けているディメンションを補完します。これにより、どの階層レベルでもコストデータの全体像を確認できるようにし、内部的なデータの不整合を最小限に抑えます。
例
広告主がキャンペーンを実施しており、広告階層が以下のようになっているとします:
- メディアソース:media_eg
- キャンペーン:campaign_eg
- 広告セット:adset1, adset2
メディアソースに関して、以下の情報が表示されます。
階層:すべてのメディアソース > media_eg
| キャンペーン | コスト | インストール |
|---|---|---|
| campaign_eg | $100 | 100 |
| campaign_yy | $200 | 1000 |
| campaign_zz | $300 | 2000 |
campaign_egをドリルダウンすると、広告セットレベルが表示されます。
階層:すべてのメディアソース > media_eg > campaign_eg
| 広告セット | コスト | インストール |
|---|---|---|
| None | $100 | |
| adset_1 | N/A | 30 |
| adset_2 | N/A | 70 |
この例では、campaign_egのコスト$100はキャンペーンレベルで提供されています。この状態で、構成要素である広告セットレベルまでドリルダウンしても、コストを広告セットごとに分割することはできません。
そのためAppsFlyerでは、キャンペーンレベルのコストを下位階層に引き継ぎ、別の行として表示します。この例では、広告セットがNoneとして表示され、インストール欄は空欄になります。
コストの通貨換算
メディアソースから提供されるキャンペーンコストの通貨が、AppsFlyer上でアプリに設定されている通貨と異なる場合、以下の方法でアプリ設定通貨に換算されます。
- 為替レートはopenexchangerates.orgから取得
- 過去7日間までのデータについて、為替レートを1時間ごとに更新
- 通貨換算には、最後に取得した為替レートを使用
仕様および制限事項
| 特性 | 説明 |
|---|---|
| 代理店 |
|
| APIデータの更新頻度 |
|
| キャンペーン名の変更 | 広告費データは、最後にレポートされたキャンペーン名を使用して表示されます。 注意:これは集計データの表示に関する仕様であり、ローデータ自体には適用されません。 |
| タイムゾーン | メディアソースが1つのタイムゾーンのみに対応しており、そのタイムゾーンとアプリ設定のタイムゾーンが異なる場合は、メディアソース側がサポートするタイムゾーンが使用されます。 |
| CTV、PC、コンソールプラットフォーム | これらのプラットフォームのアプリでは、メールによるファイルアップロード方式を使用し、コストインポート経由でコストデータを送信する必要があります。 |
| クロスプラットフォーム | クロスプラットフォームのクリックおよびインプレッションについては、コストデータを利用できません。たとえば、あるプラットフォームでインプレッションまたはクリックが発生し、別のプラットフォームでアプリインストールが発生した場合が該当します。 |
| Out-of-storeアプリ | Mintegralのコストデータは、Out-of-storeアプリ(Google PlayおよびApp Store以外のプラットフォームのアプリ)では利用できません。 |
| 地域 | Mistplayのバンドルキャンペーン(複数の国をターゲティングするキャンペーン)では、Geo / 国別の内訳を利用できません。この場合、GeoはN/Aと表示されます。 |
| Smadex | ダッシュボードおよびCost ETLレポートで、コストデータとアトリビューションデータが別々に表示される場合があります。これは、Smadexがsite IDの値にinventory IDなどの追加要素を含める場合に発生します。 |
| Apple Ads | SKANのみのレポートでは、AppleがSKANポストバックにキャンペーンレベルのデータを含めていないため、ASAのコストデータをSKANダッシュボードおよびPull APIで利用することはできません。一方、従来の連携を使用したSSOTレポートではコストデータを利用できます。 |
| コストデータのディメンション文字数制限 |
以下のネットワークでは、各ディメンションの文字数が指定された上限を超えないようにする必要があります。上限を超えた場合、そのディメンション値はレポートから除外されます。
この制限は、以下のネットワークにのみ適用されます。
|
| APIコストデータの利用条件 | API経由のコストデータが表示されるのは、ROI360の有償契約をされているお客様のみです。ROI360が無効化されると、APIソースから取得したコストデータは利用できなくなり、ダッシュボードにはCPIベースのコストデータのみが表示されます。 |
| Mintegral:広告レベルのデータ粒度 | Mintegralから広告レベルの粒度でコストレポートを取得するには、広告アカウントごとに以下の広告ネットワーク権限が必要です:Sub/Package × Creative dimension |