概要:アドネットワークは、7日目のリテンションKPIなどのキャンペーンパフォーマンス指標を計算するために、集計パフォーマンスレポート(≒ コホートレポート)を自社のBIシステムに取り込むことができます。
キャンペーンの集計パフォーマンスレポート
このレポートでは、特定のイベントを実行したユニークユーザー数を含む、キャンペーンのパフォーマンスデータを提供します。アドネットワークは、このデータを自社のBIシステムで使用して、広告主のKPIを把握するためのキャンペーンパフォーマンス指標を計算することができます。このレポートはパートナー向けData Locker経由で毎日更新されます。
なぜこのレポートが必要ですか?
iOS 14.5のリリース前は、AppsFlyerが送信したレポートには、ユニークユーザーイベント指標を計算するために十分なデータが含まれていました。
iOS 14.5以降、広告主による高プライバシー一括設定(AAP)の採用により、非同意ユーザーのポストバックデータにはユーザー識別子が含まれていません。識別子がないと、7日目リテンション率などのユニークユーザー指標を計算することができません。ユニークユーザー指標が欠けていると、キャンペーンを最適化する手段や広告主と共通のリテンション目標を設定することができません。
レポートにはどんなデータが含まれていますか?
指標は、レポートされたディメンションを使用し可能な限りの粒度で提供され、次のパフォーマンス指標が含まれています。
- 収益
- イベントが実行された回数
- イベントを実行したユニークユーザー数
- サンプルレポート
レポートはどのように取得できますか?
- レポートはパートナー向けData Locker経由で提供されます。レポートはUTC時刻で毎日更新されます。
- アドネットワーク向けにデータ共有を可能にするには、広告主が管理画面上で権限を付与する必要があります。
レポートについて
レポートの構成
ディメンション
項目名 |
備考 |
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app_id |
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media_source |
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conversion_type |
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attributed_touch_type |
入力される値:click、impressions、pre-install、unknown、tv、null |
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days_post_attribution |
計測イベントから経過した日数。 ヒント!この値を使用してリテンションとKPI日数を計算しましょう。 |
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event_date |
イベントが発生した日。 形式: yyyy-mm-dd |
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conversion_date |
形式: yyyy-mm-dd |
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event_name |
イベントを特定します。特定の意味を持つイベント名もあれば、アプリ内で広告主が設定したアプリ内イベントに関連するイベント名もあります。
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campaign |
キャンペーン階層 | ||||||||||
campaign_id |
キャンペーン階層 | ||||||||||
adset |
キャンペーン階層 | ||||||||||
adset_id |
キャンペーン階層 | ||||||||||
ad |
キャンペーン階層 | ||||||||||
ad_id |
キャンペーン階層 | ||||||||||
channel |
キャンペーン階層 | ||||||||||
site_id |
キャンペーン階層 | ||||||||||
is_primary_attribution |
リターゲティングデータを特定し重複排除するために使用されます | ||||||||||
country_code |
ユーザーのIPアドレスから生成されます | ||||||||||
agency |
空白の場合、関連する代理店はいません。 | ||||||||||
Keywords |
[2022年4月27日より利用可能] アドネットワークからレポートされた、エンドユーザーがオンライン検索時に使用した単語 | ||||||||||
Keyword ID |
[2022年4月27日より利用可能] アドネットワークからレポートされた、キーワードID |
指標
名称 |
項目 |
イベントを実行したユニークユーザー |
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ユニークユーザー |
unique_users |
イベントを実行したユニークユーザー数 |
収益 |
revenue_usd |
累計収益(米ドル)。例えば、$100.00は100と反映されます。 |
event_count |
event_count |
イベントの発生数 |
BIディベロッパー向けの考慮事項
レポート内のデータ範囲
レポートには、ユーザーアトリビューション、インストール、リアトリビューション、リエンゲージメント、そしてそれらに紐づくアプリ内イベントが含まれています。
データ取り込みプロセスにて、キャンペーンタイプ別にデータを分別するロジックを使用する必要があります。つまり、ユーザーアトリビューション(インストール)とリターゲティング(リエンゲージメント)で分ける必要があります。そのためには、conversion_type と is_primary_attribution 項目を使用してください。リターゲティングイベントの重複計測を参照してください。
項目別の考慮事項
- アトリビューション後の経過日数を使用してリテンション指標を簡単に計算できます。
- キャンペーン名とキャンペーンIDディメンションを使用してユニークユーザー数を計算する:キャンペーン名の粒度を考慮しなくてもよい場合、ユニーク数をキャンペーンIDで合計することで、指標は正しい値となります。
- キャンペーン階層の項目を使用してデータを集計できます。
- アプリ内イベントは広告主が設定したイベント名を使用し、アドネットワークのイベント名にはマッピングされていません。広告主にマッピング情報を問い合わせるか、管理画面上で閲覧してください。パートナーのアプリ内イベントマッピング設定について。
- 収益はUSD単位で、イベント当日の為替レートを使用して計算されます。
- 広告収益イベントは、利用可能な場合に含まれますが、更新されるまでに最大5日間の遅れが生じることがあります。
一般的な考慮事項
- データ更新頻度:毎日、08:00 UTCに開始。データはData Lockerの h=23 フォルダに書き込まれます。
- 利用可能なデータは、AppsFlyerによって計測されたユーザージャーニーに関する計測データです。つまり、iOSポストバックにより報告されたSKAdNetworkはこのデータセットには含まれません。
- データには複数プリを含むファイルが格納されます。app_id 項目を使用してアプリを特定してください。
- 特定のアプリのデータを取得できない場合は、広告主から必要な権限が付与されていることを確認してください。
リテンションレポートに関する考慮事項
リテンション指標を作成するには、次の項目にフィルタを設定して、リテンション7日目のように作成します。
- days_post_install=7
- event_name=af_session
- 必要に応じて conversion_type
- 重複リターゲティングイベントが含まれるのを防ぐために、is_primary_attribution=true を選択するか、conversion_type を使用してデータセットをインストールに限定してください。
- グループ化:キャンペーンと必要に応じてその他のディメンション。
- 合計:unique_users_count
ディメンションを追加または削除することで、異なる粒度の指標を取得できます。
権限
アドネットワークは、以下に記載してある権限を広告主に付与してもらう必要があります。広告主はアプリごとにこの手順を実行する必要があります。
集計パフォーマンスデータを取得するための権限
代理店によって指定された(有効化された)アドネットワーク:代理店は権限を付与できません。代理店は広告主に権限の付与を依頼する必要があります。
アドネットワークが集計パフォーマンスデータを取得するのを許可する方法:
- AppsFlyer管理画面 左メニュー 連携 > 連携済みパートナーへ移動します。
- パートナーを検索し選択してください。
- 連携の設定 をクリックします 。連携の設定ページに移動します。
- パートナーを有効にするがオンになっていることを確認してください。そうでない場合は、データは共有されません。
- 権限タブへ進んでください。
- 次のアドネットワークの権限をオンにします:
- 集計コンバージョンデータへのアクセス
- アプリ内イベントの集計データへのアクセス権限を付与する
- 収益データへのアクセス権限を付与する
- 最後に、画面右下の保存をクリックしてください。
- アクセス権限を付与したことをアドネットワークに通知します。
- 複数のアプリがある場合は、パートナーと統合されている各アプリについて手順を繰り返してください。