概要:ローデータレポートには、Protect360エンジンおよび手動で設定された検証ルールによってブロックされたインストールとアプリ内イベントが含まれます。
関連記事:Protect360の概要 | 管理画面 | 検証ルール
Protect360ローデータレポート
ローデータレポート:
- 次のデータを表示します:
- Protect360エンジンによって不正と検知されたクリック、インストール、アプリ内イベント。
- 検証ルールによって検知されたインストールとアプリ内イベント。
- 各クリック、インストール、アプリ内イベントのブロック理由が含まれています。
- 広告主はアドネットワークアカウントでの数値の一致、最適化、そしてポストアトリビューション不正に対する管理画面の調整をすることができます。
- 高プライバシー一括設定(AAP)が有効になっている場合、一部フィールドが制限されているか、使用できない場合があります。
- 次のセクションでは、ダウンロード、API、Data Locker (S3)によるレポートタイプと可用性について説明しています。
レポートタイプ
Protect360ローデータレポートタイプ
レポート | 説明 |
---|---|
インストール |
レポートには、次のものが含まれます。
|
ポストアトリビューションのインストール |
レポ―トには、メディアソースに成果が計測されたが、後に不正と判明したものも含まれます。Protect360が成果の紐付け先を修正します。 |
ブロックされたアプリ内イベント |
レポートには、以下のアプリ内イベントが含まれます。
|
ポストアトリビューションのアプリ内イベント |
レポートには、以下のアプリ内イベントが含まれます。
|
クリック | レポートには、ブロックされたクリックとブロック理由が含まれます。 |
ブロック済みインストールポストバック | レポートには、ブロック済みインストールをもたらしたメディアソースに送信された拒否ポストバックのコピーが含まれます。 |
ポストアトリビューションレポート
- ポストアトリビューションローデータ不正レポートは、ブロック済み不正レポートと同じレポート構成です。
- 当月(インストール日別)のポストアトリビューションレポートは、翌月の7日(検知日)まで更新されます。
- ポストアトリビューションローデータレポートは、広告主様のみに開示されます。代理店が利用するには、権限を付与してもらう必要があります。
- レポートには、Protect360 によって特定されたポストアトリビューションの不正イベントが含まれ、すべてのメディアソースが 1 つのレポートに含まれます。
注意:ポストアトリビューションの不正イベントが指定した期間に何も判定されなかった場合には、空のレポートが提供されます。 -
ポストアトリビューションのローデータ不正レポートは以下のとおり利用できます。
- 管理画面のユーザーインターフェイス:1ヵ月間で1つのメディアソースのみで使用できます。
- PUll API: すべてのメディアソースが含まれます。(注:アプリ所有者のみが利用できます。)
ポストアトリビューションレポートの使用
- 必要に応じて、インストール/アプリ内イベントと日付範囲の組み合わせを選択します。
- Protect360 は、ポストアトリビューション検知をインストールが発生した月とその翌月の7日まで実行します。つまり、例えば、11月分のインストールについて、Protect360 は 12月7日までの不正をチェックします。
- この Pull APIを使用する上でのベストプラクティスは、次のとおりです。
- 毎日このレポートを取得すると仮定します。
- インストール日の範囲を、現在の日付から振り返って60日間に設定します。
- detect-from / detect-to の範囲を現在の日の前日に設定します。
これは、昨日検出されたポストアトリビューション不正のリストを取得することを意味します。数日間レポートを取得しなかった場合は、検出日付範囲を調整し、レポートを取得してください。
例
例A:12月(インストール日)に15件のインストール成果が example_media に計測されました。1月3日(検出日)に、Protect360 は example_media を不正と判別しました。その結果、example_media に成果が起因する15件のインストールは、ポストアトリビューションレポートに不正と記載され、これをもとにアプリ所有者はさらなる行動をとることができます。
例 B: 12月に、example_media に15件のインストール成果が計測されました。1月9日に、Protect360は example_media を不正と判別します。この場合、前月の締め日である1月7日以降に不正が判別されたため、Protect360は何もアクションを行いません。
ツールタイプ別ローデータの可用性
ツールの種類別 Protect360ローデータの可用性
レポート | データ更新頻度 | Pull API | エクスポートページ | Data Locker |
---|---|---|---|---|
インストール | リアルタイム | ✓ | ✓ | ✓* |
ブロックされたアプリ内イベント | リアルタイム | ✓ | ✓ | ✓ |
クリック | リアルタイム | ✓ | ✓ | ✓ |
ブロック済みインストールポストバック | リアルタイム | - | ✓ | - |
ポストアトリビューションのインストール |
毎日10:00 UTCタイムゾーン |
✓ |
✓ | ✓* |
ポストアトリビューションのアプリ内イベント |
毎日10:00 UTCタイムゾーン |
✓ | ✓ | - |
* Data Locker 経由でのレポートに関する制限事項:
|
ローデータレポートの取得
ローデータは、ダウンロード、API、Data Locker(S3)を経由して取得できます。パートナーにレポートへのアクセス権限を付与することも可能です。
ダウンロード
ダウンロードする方法:
- Protect360管理画面から、ローデータレポート > ブロック済み または ポストアトリビューションを開きます。
- ポストアトリビューションレポートに関しては、メディアソースと月を選択します。
- Protect360 & 検証ルールレポートを選択してダウンロードしてください。
または
- AppsFlyerの管理画面上で、ローデータエクスポートの画面に移動してください。
- Protect360 & 検証ルールレポートを選択してダウンロードしてください。
注:データレポートページからダウンロードしたレポートには、全てのメディアソースが含まれます。
Pull API
Pull APIで利用可能なローデータレポートをダウンロードする方法:
はじめに:
Pull APIトークンが必要です。まずはアドミンアカウントからトークンを取得してください。
- 連携 > APIアクセスを開きます。
Pull APIページが開きます。 - Protect360不正レポートセクションにて、必要なPull API 呼び出しを選択します。
- 必要なパラメータを入力します。次の表にパラメータの一覧を示しています。
- レポートを抽出します。
Pull API ローデータレポートのパラメータ
パラメーター | 説明 | 形式 | 必須 |
---|---|---|---|
app_id | AppsFlyerに表示されるアプリID | String | はい |
api_token | 管理画面からキーを取得してください。[連携 > [APIアクセス に移動してください。(APIトークンを取得可能なのはアドミンアカウントのみです。) | String | はい |
from |
日付範囲の開始日:
|
YYYY-MM-DD | はい |
to |
日付範囲の終了日:
|
YYYY-MM-DD | はい |
event_name |
[ポストアトリビューションアプリ内イベント不正でのオプション] アプリ内イベント別に絞り込みます。特定のイベントに限定したレポートが取得できます。1 つ以上のイベントを含めることができます。 使用例: |
String |
いいえ
|
additional_fields=rejected_reason_value |
[ポストアトリビューションアプリ内イベント不正でのオプション] rejected_reason_value は、 ハイジャックされたインストール/アプリ内イベントの有効なコントリビューター(メディアソース)を表示します。contributor[1-3] または organicのいずれかが入力されます。 |
String |
いいえ |
detect-from |
[ポストアトリビューションインストールでのオプション] 不正検出の日付範囲の開始日(デフォルトは from)。(ポストアトリビューションインストール不正で使用されます。)(ポストアトリビューションインストール不正で使用されます。) |
YYYY-MM-DD | いいえ |
detect-to |
[ポストアトリビューションインストールでのオプション] 不正検出の日付範囲の終了日。(デフォルト設定は、to.) |
YYYY-MM-DD | いいえ |
Data Locker
Protect360レポートの構成
Protect360レポートは、ユーザー獲得のレポート項目と基本的に同じ構成です。
通常のローデータレポート項目に加えて、Protect360レポートには、次のとおりリターゲティングとブロック理由の項目があります。
ブロック理由
クリックレベルのブロックされた理由
クリックレベルでは、クリックがブロックされ、アトリビューションプロセスでは、このクリックを無視します。
Blocked Reason(ブロックされた理由) | 説明 |
---|---|
ip_blacklist | 動的に作成されたリストに基づく(詳細) |
invalid_fingerprinting | S2Sクリックのみ:ソースより無効なパラメーターが送信されました(確率論的マッチングの場合) |
click_capping | アドネットワークから異常に高確率なクリック不正が検知されました。詳細はこちら |
click_signing | クリックの署名が検証できませんでした。詳細はこちら |
input_validation | メディアソース名が無効です |
インストールレベルのブロック理由
インストールレベルでは、インストール時に次のいずれかを判断するのに十分な情報を特定します。
- アプリをインストールするユーザーが実際の人間ではないフェイクインストールであること。この場合、アトリビューションはブロックされます。
- ユーザーは実在するが、エンゲージメントが偽造されているアトリビューションハイジャック。この場合、不正エンゲージメントはブロックされ、計測される成果は最初の有効なアドネットワークに割り当てられます。
次の表では、インストールレベルでのブロック理由を示しています。
インストールレベル:フェイクインストールのブロック理由
Blocked Reason(ブロックされた理由) | Blocked sub reason | 説明 |
---|---|---|
bots | fake_device_parameters | アプリのインストール中にデバイス関連のパラメータで人間以外の行動が検出される。 |
bots | fake_install_parameters | アプリのインストール中にインストール関連のパラメータで人間以外の行動が検出される。 |
bots | bayesian_network | 不正パターンのベイジアンネットワーク識別 |
install_store_validation | - |
Apple App Storeのインストールレシート検証に失敗しました |
validation_bots | invalid_device_parameters | 特定のデバイス項目の不一致(アプリ所有者による定義) |
validation_bots | validation_rules |
手動で定義された検証ルールに基づいて、結果的にブロック済みインストールが発生したルール |
インスト―ルレベル:アトリビューションハイジャックのブロック理由
Blocked Reason(ブロックされた理由) | Blocked sub reason | 説明 |
---|---|---|
ctit_anomalies |
short_ctit |
Protect360 の定義に基づき、CTIT が短いためブロックされたインストール |
install_hijacking |
referrer_hijack |
GooglePlay APIとAppsFlyer SDKパラメータに基づいてブロックされたハイジャック |
install_hijacking |
integration_temporarily_blocked |
パートナー(pid)の不正率が極めて高く、すべてのトラフィックに多くの異常が検知されたためインストールがブロックされました |
validation_hijacking |
short_ctit |
アプリ所有者の定義に基づき、CTITが短いためブロックされたインストール |
validation_hijacking |
empty_site_id |
サイトIDが未入力のためブロックされたインストール。ルールの実装は段階的です |
validation_hijacking |
validation_rules |
手動で定義された検証ルールに基づいて、結果的にブロック済みアトリビューションが発生したルール |
クラスターレベルのブロック理由
不正パターンが検出されると、不正媒体は拒否リストに登録されます。拒否リストに登録済みの媒体からのインストールは、次のいずれかの理由でブロックされます。
- アプリをインストールするユーザーが実際の人間ではないフェイクインストールであること。この場合、アトリビューションはブロックされます。
- ユーザーは実在するが、エンゲージメントが偽造されているアトリビューションハイジャック。この場合、不正エンゲージメントはブロックされ、アトリビューション成果は最初の有効なアドネットワークに割り当てられます。
次の表では、クラスターレベルでのブロック理由を示しています。
クラスターレベル:フェイクインストールブロックの理由
Blocked Reason(ブロックされた理由) | Blocked sub reason | 説明 |
---|---|---|
bots | timestamp_anomalies | アトリビューションフローでデバイスから収集されたクリック時刻とその他のタイムスタンプに関する異常 |
bots、 site_blacklist | device_emulators | 仮想環境で自動スクリプトにより大規模に生成されたインストール |
site_blacklist | device_farms | 未知(新規)端末の割合が高い |
behavioral_anomalies | behavioral_anomalies | 一般的なアプリユーザーの行動パターンと比較して疑わしいアプリ内行動 |
クラスターレベル:アトリビューションハイジャックのブロック理由
Blocked Reason(ブロックされた理由) | Blocked sub reason | 説明 |
---|---|---|
ctit_anomalies、install_hijacking | ctit_anomalies | アプリ標準ごとの異常なCTIT |
click_flood | click_flood | 長いCTIT分布で異常に大量なクリック数が発生 |
install_hijacking | click_clusters | デバイスレベルのマルウェアによって生成されたクリック |
アプリ内レベルのブロック理由
次の理由により、アプリ内イベントがブロックされます。
- 初期インストールが偽物と判別された。
- 検証ルールの定義によるため。
- 弊社アルゴリズムにより不正を検知したため。
次の表では、アプリ内イベントがブロックされる理由を示しています。
アプリ内レベルのブロック理由
Blocked Reason(ブロックされた理由) | Blocked sub reason | 説明 |
---|---|---|
Inherits from install(インストールから継承) | Inherits from install(インストールから継承) | 初期インストールがインストールまたは拒否リストレベルでの理由により不正と判別されました |
inapps_bots | fake_device_parameters | AppsFlyerのアルゴリズムが不正を検知 |
in_app_store_validation | - | アプリ内購入の失敗におけるレシート検証 |
validation_inapps | validation_rules |
手動で定義された検証ルールに基づく |
リターゲティング
Protect360ローデータには、リターゲティングキャンペーンからの不正インストールとセッション(それぞれリアトリビューションとリエンゲージメントと呼ばれます)が含まれています。データは、event name と retargeting conversion type の項目を使用して表示されます。これらは、次のいずれかとしてマークされます。
- インストール(イベント名に該当しますが、リターゲティングコンバージョンタイプではありません)
- リアトリビューション
- リエンゲージメント
- リインストール
Protect360リターゲティングローデータは、次のとおり、リアルタイムブロックとアトリビューション後の不正検知で利用できます。
レポート | データエクスポート | Pull API | Data Locker |
---|---|---|---|
インストール | ✓* | ✓* | - |
ポストアトリビューションのインストール | ✓ | ✓ | ✓ |
* リエンゲージメントデータは利用できません |
ハイジャックされたインストールの成果紐付け修正
ハイジャックされたインストールの場合、AppsFlyerは不正なネットワークへの成果紐付けを防ぎ、代わりに最後に接触した正しいcontributorのメディアソースへ成果が紐付けます。
また、ハイジャックされたインストールの場合、 rejected_reason_value のフィールドを使うことで、 本来成果が紐付けられるべきだった有効なContributor(メディアソース)を確認可能です。
- rejected_reason_value には、contributor [1-3] または organicという値が入力されます。contributor [1-3]のmedia source / partner の項目を使って、contributorの詳細を確認して、広告費請求等の調整にお役立てください。
- コントリビューターの項目がレポートに表示されない場合は、データエクスポートページから追加できます。
注意:ハイジャックされたインストールがリアルタイムでブロックされた場合、正しいメディアソースへの成果紐付けが(Protect360上だけでなく)AppsFlyerの管理画面上と各種レポート上で表示されます。ハイジャックされたインストールがアトリビューション後に検知された場合、正しいアトリビューションはProtect360ローデータのみに表示されます。