概要: アプリのアンインストール率を測定し、どの媒体(メディアソース、キャンペーン、広告クリエイティブ、国)が質の高いユーザーをもたらしているかを判断しましょう。
概要
アプリユーザーの価値を把握するためには、インストール率とアンインストール率の両方を分析する必要があります。アンインストール指標は、アプリのパフォーマンスを測定し、ユーザーがいつ、なぜアプリをアンインストールするのかを理解するのに役立ちます。
仕組み
AppsFlyerは一日一回送信されるサイレントプッシュ通知を使用して、アプリがデバイス上にまだインストールされているかどうかを確認します。応答がない場合は、アンインストールが記録され、元々このユーザーを獲得したメディアソースに紐づけられます。
アンインストールデータの使用方法
以下では、アンインストールを測定することで分かること、およびキャンペーンとユーザーエンゲージメントを最適化するためにデータを利用する例をご紹介します。
媒体の質を比較する
異なる媒体(メディアソース、キャンペーン、広告クリエイティブ、国)から獲得したユーザーの質を比較することで、アンインストール率の低い媒体を特定し、そこ媒体に広告費を再配分することができます。
例
あなたはPlayIt Gaming Internationalのゲームアプリのマーケティング担当者です。新しいアプリをリリースしたばかりで、2つの異なるメディアソース(メディアソースAとメディアソースB)でキャンペーンを実施しています。
管理画面で確認すると、メディアソースAのインストール数が最も多い(10,390)ものの、アンインストール率も最も高い(30%)ことがわかります。
一方、メディアソースBはインストール数が5,949件で、アンインストール率が12%と最も低くなっています。
これらのインサイトに基づき、メディアソースBに予算をより多く配分し、よりエンゲージメントの高いユーザーの獲得を試みることができます。
アンインストールデータをアドネットワークと共有し最適化を図る
アンインストールイベントのポストバックを連携しているアドネットワークに送信すると、ユーザー獲得キャンペーンの最適化に役立ちます。af_uninstall をアドネットワークにマッピングすることで、アンインストールイベントを送信できます。マッピングが完了すると、ユーザーがアプリをアンインストールしたと識別されるたびに、イベントが送信されます。アドネットワークは、この情報をもとに、エンゲージメントの低いユーザーを判断し、よりエンゲージメントの高いユーザーの獲得に注力することができます。
例
あなたはPlayIt Gaming International社のゲームアプリのマーケティング担当者です。メディアソースAは、新しいAndroidアプリのリリースに際して利用しているアドネットワークです。メディアソースAで実施した前回のキャンペーンでは、1,000人のユーザーが新たにアプリをインストールし、その後、300人のユーザーがアプリをアンインストールしました。新しいキャンペーンでは、メディアソースAにアンインストールデータを送信したいと考えています。これにより、メディアソースAはアンインストールの課題に迅速に対応することができます。
メディアソースAは、前回のキャンペーンのインサイトに基づき、新しいキャンペーンで実行される広告から特定のタイプのユーザーを除外するキャンペーン除外リストを作成します。
- 同社のアプリにとって価値が低いことが既に証明されているユーザー。
- アプリを定期的にアンインストールしているユーザー。
これにより、メディアソースAは、オーディエンスのターゲティングを最適化し、特定のキャンペーン広告を見る必要のないユーザーにキャンペーン予算が無駄にならないように改善することができます。
リターゲティングキャンペーンからアンインストールを除外する
GDPR やカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)などの規制に準拠するために、アプリをアンインストールしたユーザーをリターゲティングキャンペーンから除外する必要がある場合があります。アンインストール情報により、除外リストを作成し、プライバシー対策を適用して、顧客のプライバシーとデータを保護することができます。
ユーザーを除外する方法には、以下のようなものがあります:
- ローデータレポート:アンインストールレポートからアンインストールされたユーザーのリストを取得し、除外リストを作成する手動の方法です。
- AppsFlyerオーディエンス:特定の条件(例:アプリをインストールしていないユーザー等)に基づいてターゲットオーディエンス定義する自動的な方法です。この条件を満たさないユーザーはオーディエンスから除外されます。
例
あなたはPlayIt Gaming International社のゲームアプリのマーケティング担当者です。Androidアプリのリターゲティングキャンペーンを実施しており、AppsFlyer オーディエンスを使用してリターゲティング用のオーディエンスを定義することにしました。オーディエンスに適用する条件は以下の通りです。
- アプリをアンインストールしていないユーザー。
- アプリを過去30日間起動していないユーザー。
これにより、より正確なリターゲティングオーディエンスを作成することができます。リターゲティングキャンペーンを実行すると、リターゲティング対象者に定義されたユーザーに対してのみ広告が配信されます。
アンインストール計測の設定
アンインストール計測を設定するには、マーケターと開発者が連携する必要があります。実装方法は、アプリが動作するオペレーティングシステムにより異なります。
マーケターとディベロッパーの流れは次のとおりです。
タスク | 作業担当者 |
---|---|
マーケティング担当者 |
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マーケティング担当者 |
|
Androidディベロッパー |
|
アンインストール計測のテスト | マーケティング担当者 |
[任意] 管理画面上でパートナーにアンインストールイベントをマッピング | マーケティング担当者 |
タスク | 作業担当者 |
---|---|
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iOSデベロッパー |
マーケティング担当者 |
|
|
iOSデベロッパー |
アンインストール計測のテスト | マーケティング担当者 |
[任意] 管理画面上でパートナーにアンインストールイベントをマッピング | マーケティング担当者 |
実装の手順
アンインストール計測を実装するには、モバイルディベロッパーがプッシュ通知に応答する仕組みをアプリに組み込む必要があります。実装方法はOSによって異なります。
Firebase Cloud Messaging (FCM) をAppsFlyerに接続する(Android)
Androidアンインストール計測は、AppsFlyerでアンインストール計測の設定をし、Firebase Cloud Messaging (FCM) をアプリに実装することで利用できるようになります。2021年4月以降、AppsFlyerは従来のFCMAPIとHTTP V1 APIの両方をサポートしています。FCMはV1バージョンの採用を推奨しています。
HTTP V1
FCMのHTTP V1をアンインストール計測に設定する方法:
-
Project IDを取得する方法:
- FCMコンソールに移動してください。
- プロジェクトを選択してください。
-
Project Overview > Project設定へ進みます。
- Project IDをコピーしてください。これは、プロセスの後の段階で必要になります。
-
AppsFlyerにアンインストールの役割を割り当てる方法:
- Service accountsタブに移動してください。
- Manage service account permissionsをクリックしてください。
Google Cloud Platformに新しいブラウザタブが開きます。 - サイドメニューにて、Rolesを選択してください。
- +Create role をクリックしてください。
- 次のように設定を完了してください。
- Title:AppsFlyer uninstalls と入力してください。
- ID:
af_uninstalls
と入力してください。 - Role launch stage(役割のローンチステージ):General availability を選択してください。
cloudmessaging.messages.create
を探し選択してください。
- 追加をクリックします。
- Createをクリックしてください。
-
AppsFlyerにFCMアンインストールの役割を割り当てる方法:
- サイドメニューにて、IAM を選択してください。
- + Add をクリックしてください。
- New membersの項目に、af-uninstalls-tracking@af-uninstalls-tracking.iam.gserviceaccount.com を挿入してください。
- Select a role リストにて、AppsFlyer uninstalls を選択してください。
-
Saveをクリックしてください。
AppsFlyerのサービスアカウントにAppsFlyerアンインストールの役割が割り当てられました。
従来のHTTP
Firebase Messagingを使用したアンインストール計測は、Android DSK V4.7.0以降でサポートされています。
Firebaseサーバーキーの取得方法:
- Firebase Android Applicationプロジェクトを作成(まだ作成していない場合)、または Google Developer Consoleからプロジェクトを移行します(Google Developer Consoleの手順に従ってください)。詳細は、Firebaseをご覧ください。
- Firebase Consoleを開きます。
- Firebase Consoleにて、Project Settings(プロジェクト設定)に移動します(ページの左パネルでOverview(概要)の横にある歯車をクリックしてください)。
- Cloud Messagingタブにて、2つのサーバーキーが表示されます。
- サーバーキーをコピーします。
AppsFlyerでアンインストール計測を設定
前提条件:Androidディベロッパーは、実装の手順を完了する必要があります。
AppsFlyerでアンインストール計測を設定する方法:
- AppsFlyerの管理画面内で、左メニューから設定 >アプリ設定を開きます。
- 必要に応じて、アンインストール計測を利用するを有効にしてください。
- 次のいずれかを実行してください:
- HTTP V1 を選択し、以前準備したプロジェクトIDを入力してください。
- Legacy HTTP を選択し、用意したFirebase/GCM Server Key を入力します。
- HTTP V1 を選択し、以前準備したプロジェクトIDを入力してください。
- 接続テストをするをクリックしてください。
接続に成功したメッセージが表示されます。 - 設定の保存をクリックしてください。
前提条件:iOSディベロッパーは、実装の手順を完了する必要があります。
AppsFlyerでアンインストール計測を設定する方法:
- ディベロッパーからP12ファイルを取得してください。
-
AppsFlyerにて、設定 > アプリ設定へ移動します。
-
アンインストールセクションまでスクロールダウンしてください。
-
アンインストール計測を有効にしてください。
-
アップロードアイコンをクリックして、P12ファイルを選択してください。
-
[任意] P12ファイルがパスワードで保護されている場合、パスワードを入力してください。
-
Validate(検証)をクリックして、有効であるかを確認するために証明書をAppsFlyerに送信します。
-
設定を保存をクリックしてください。
アンインストール計測のテスト
実装手順が完了したら、アプリをインストールしてからアンインストールして、アンインストールが正しく記録されることをテストしてください。アンインストール数とアンインストール率は、 オーバービュー管理画面に表示されます。
以下のようなアプリでこのテストを実施できます。
- Google Play Storeにあるアプリ
- 承認待ちアプリ(Google Play Storeにまだ掲載されていない)
- 直接ダウンロードするアプリ
- その他のアプリストアにあるアプリ
Androidアプリのテストの際には以下の点に注意してください。
iOSアプリのテストの際には以下の点に注意してください。
- アンインストールはAppsFlyer管理画面には即座に表示されません。Appleプッシュ通知サービスにより、アンインストールが管理画面に表示されるまでに最短で9日かかります。AppsFlyerは、24時間ごとのアンインストールのメトリックを更新および集計します。
例
- 1日目:ユーザーがアプリをインストールします。
- 4日目:ユーザーがアプリをアンインストールします。
- 12日目:アンインストールから8日後にApple Push Notification Service がアプリの削除をレポートします。
- 13日目:AppsFlyer管理画面とローデータにアンインストールデータが表示されます。
- テスト版アプリでテストを行う場合、サンドボックス環境を使用していることを確認してください。ディベロッパー向けのアンインストールのサンドボックス手順をご覧ください。
アンインストールイベントのマッピング
アンインストールデータをアドネットワークと共有するには、af_uninstall イベントをパートナーにマッピングする必要があります。通常のアプリ内イベントのポストバックと異なり、アンインストールイベントはリアルタイムで送信されません。報告されるイベント時刻は、アプリがアンインストールされたとAppsFlyerが認識した時間であり、実際のアンインストール時刻ではありません。
以下の点に注意してください。
- AppsFlyerは、実際にイベントが発生し、AppsFlyerによって記録された場合にのみ、ポストバックを送信することができます。
- オーバービュー管理画面やアンインストールのローデータレポートでアンインストールが確認できない場合は、af_uninstall イベントをマッピングしたとしても、パートナー側にアンインストールポストバックは送信されません。
制限事項
- アンインストールイベントは、アプリ内イベントポストバックレポートに含まれません。
- af_uninstall イベントは全てのパートナーでサポートされています。パートナーとのマッピングを希望するが、そのイベントがパートナーに存在しない場合は、担当CSMにお問い合わせいただくか、hello@appsflyer.com までご連絡ください。
Firebaseルール
GCMルール
アンインストール計測を無効にする
Firebase/GCM サーバーキーが提供されている場合、アプリのアンインストール計測はデフォルトで有効になります。アプリ所有者はこの機能を管理画面上で無効にできます。
P12証明書が提供され有効である場合、アプリのアンインストール計測はデフォルトで有効になります。アプリ所有者はこの機能を管理画面上で無効にできます。
注:アンインストールを計測するためには、アプリがインストールされた時点でアンインストール計測がオンになっている必要があります。アンインストール計測を有効にするがオフの時に発生したインストールに関しては計測されません。
アンインストール計測をオフにする方法:
- AppsFlyerにて、アプリ設定を開きます。
- アトリビューション > アンインストール計測へ進み、アンインストール計測を有効にするをオフにしてください。
特性と制限
特性 | 備考 |
---|---|
CUID |
CUIDはアンインストールのポストバックでは送信されません。 |