概要:代理店アカウントの設定を行うことで、クライアントの代わりにキャンペーンの計測設定を行なうことが可能です。
AppsFlyerの計測モデル
まずはじめに、AppsFlyerでの計測がどのように働いているのかを理解する必要があります。このセクションでは、最初のクリックまたはインプレッションからインストール / イベントの紐付けに至るまでの過程で何が起こるかを説明します。
- マーケティング担当者、またはマーケティング担当者の代わりに代理店が、AppsFlyerの計測リンクを使用して特定のアドネットワークでキャンペーンを設定。
- ユーザーがそれらの広告 (例: バナーやリンク)をクリック。
- 広告の裏側に設置されているAppsFlyerの計測リンクが、クリック時に必要な情報とともに発火。AppsFlyerはそれらの情報を計測リンクから取得し、データベースへ格納。
- ユーザーはアプリストアへリダイレクト。
- ユーザーはアプリをインストールして、初めてアプリを起動。アプリがインストールされた端末のデータと一緒に、アプリ内のAppsFlyer SDKがサーバーと通信。
- AppsFlyerの 計測メソッドを使用して、このデータをクリックデータベースを照合。
- データがマッチすれば、そのクリックにインストールを紐付け、マッチしなければオーガニックインストールに紐付け。
- 一度インストールが計測されると、広告主と代理店両方の管理画面とレポート(Meta広告 と X Adsは例外あり)に表示。
- 最後に、今後の配信最適化のためなどに情報を利用できるアドネットワークに対して、コンバージョンデータをポストバック。
モバイル計測における代理店の役割
アプリを所有しているマーケティング担当者は、マーケティングの成果を測るためにAppsFlyerのSDKをアプリに実装します。
一部のアプリ所有者は、広告代理店を雇って広告キャンペーンを実施することを選択しています。そのためには、代理店は予めAppsFlyerの代理店アカウントを持っている必要があり、マーケティング担当者はその代理店に対して 自社アプリへの代理店権限を付与すべきです。
したがって、代理店は技術的にはアプリを所有せず、SDK実装などの技術的な部分に関与することなく、連携しているマーケティングチャネルでのみアプリを宣伝します。マーケティング担当者によって与えられた権限の種類に応じて、代理店はさまざまな機能を利用できます。
インストールが代理店によって出稿された広告に起因する場合、代理店の管理画面に表示されます。広告主側の管理画面にもそれが表示され、代理店に起因していることがわかります。
注:広告代理店自体がアプリを所有している場合、またはアプリの開発も担当している場合には、マーケティング担当者アカウントを開設することをお勧めします。
料金
代理店アカウントの機能 の範囲は、各アプリの所有者(広告主)によって提供される権限に依存します。したがって、代理店アカウントは無料で提供され、アプリ所有者(広告主)のみに対して計測における費用が発生します。アプリの所有者と代理店は、AppsFlyerのデータを相互補完的に利用することが可能です。
はじめよう
新しい代理店アカウントを設定するには:
- 登録フォームに記入してください。
- 会社のメールドメインを使用して登録してください。
- 既存のAppsFlyerアカウントに関連付けられていない、新しいメールアドレスを使用してください。
- AppsFlyerの代理店チームの担当者から、登録を完了するために必要な詳細情報を連絡する場合があります。
- アカウントがアクティブになると通知が届き、AppsFlyerを使用できるようになります。
チームメンバーの追加
アカウントが立ち上がったら、アカウントアドミン(アカウントを開いた人)がチームメンバーを追加でき、広告主から権限付与されているアプリの一部、もしくはすべてのアプリへのアクセスを付与することができます。新しいチームメンバーの追加方法の詳細については、こちらを参照してください。
代理店アカウント上にアプリを表示させる
アカウントを最初に作成したときには、紐付けられているアプリはありません。
どの代理店アカウントも、まずはアプリ所有者からの権限付与が必要です。
- アプリの管理画面へのアクセス権限をもらう
- 設定を変更する
- キャンペーンを出稿する
マーケティング担当者は、直接管理画面上から各代理店アカウントに対して権限を付与できます。代理店アカウントを設定し、アプリへのアクセス権を取得したら、AppsFlyer機能を使用してキャンペーンの設定・配信を開始できます。
マーケティング担当者からの権限を得るとはどういうことですか
マーケティング担当者から権限を得た場合:
- アプリが代理店アカウント内に表示されます。
- そのアプリと広告ネットワークとの計測連携を設定できます(アプリ所有者による設定が必要な、Facebook、Twitterなどの一部媒体を除く)。
- キャンペーンで使用する計測リンクを作成できます。
- パートナーとのコスト連携を設定できます。(連携可能な場合)
- アプリのデータを見ることができます。
- アドネットワークとそのチームメンバーに対して、アプリの基本情報を閲覧する権限を付与できます。
つまり、代理店と広告主がアドネットワークを使用している場合、アドネットワークのチームメンバーの権限を編集して、アプリのダッシュボードを表示したり、お互いに加えられた変更を確認したりできます。新しいアドネットワークのチームメンバーが追加されていたり、削除していないチームメンバーが表示されない場合には、広告主側で追加または削除した可能性があります。
その他の権限には、コホート/リテンションレポート、Protect360の管理画面、および集約パフォーマンスレポートへのオーガニックデータへの表示が含まれます。
アプリ一覧
マーケティング担当者から権限を得ると、アプリがアプリページに表示されます。
代理店アカウントのアプリページには、最大1000個までのアプリが表示されます。アプリのリストが1000を超えた場合、一部のアプリはリストに表示されなくなりますが、検索機能を使用してそれらを見つけることが可能です。
アプリの検索
- アカウントで、トップメニューから マイアプリを選択します。
- 検索欄に、以下項目のどれかを入力してください。
- アプリ名
- アプリID
- アプリ所有者のAdminアカウントのメールアドレス
運用媒体の開示
業界がより透明性の高いエコシステムへ移行する中、AppsFlyerは広告主と代理店の間での運用媒体の開示機能を提供しており、AppsFlyerのレポートと分析機能を最大限に活用することを可能にしています。デフォルトでは、オンに設定されています。これは、代理店が運用しているメディアソースが広告主側に開示されることを意味します。
注意
2023 年 8 月 14 日以降、アプリ単位の 運用媒体の開示設定 のトグルはオンが固定のデフォルト設定になっています。これは、AppsFlyerに参加する新しい代理店と、新しい広告主のアクセス許可を持つ既存の代理店に関連しています。現在 [運用媒体の開示設定 ] をオフにしている既存の代理店の場合、オフのままにするかオンにするかを選択できます。ただし、一度オンにすると、永続的にオンのままになります。
[運用媒体の開示設定] をオンにする
媒体を開示していなかった既存の代理店のみ:
- AppsFlyerのサイドメニューから 設定 > アプリ設定を選択します。
- 運用媒体の開示をオンにしてください。
注意
- 運用媒体の開示設定は、アプリ単位で適用されます。
- 代理店のアカウント管理者のみが開示設定をオンにできます。
- 注:広告主が代理店への権限付与を無効にすると、その代理店で既に計測された過去のデータ(インストールやコストなど)は非開示の状態になります。
- Meta広告、X広告、そしてSKANからのデータは、運用媒体の開示がオフの場合でも透明性を維持します。
- 使用状況レポートのデータは、 代理店の運用媒体の開示設定 のオンオフに関係なく、 メディアソース名が非開示 となり代理店名で表示されます。
代理店管理画面
アプリ一覧にあるアプリをクリックして、 管理画面にアクセスしてください。広告出稿を開始すると、あなた代理店アカウントに紐付いた集計データがここに表示されます。
代理店アカウントの管理画面には、デフォルトで以下権限が含まれています。
- Life Time Value Overview(顧客生涯価値(LTV)の概要)管理画面
- In-App Events(アプリ内イベント)管理画面
- Retargeting(リターゲティング)管理画面
広告出稿
セルフレポーティングネットワーク (SRNs)
SRNは、セルフアトリビューションネットワーク(SAN)とも呼ばれ、クリックやその他のデータをレポートするためにAppsFlyerの計測リンクを必要とせず、代わりにAppsFlyerとのAPI連携を使用するネットワークです。これらのネットワークは、Meta ads、X Ads、Google Ads、Snapchat、DoubleClick、Apple Ads Search、Yahoo、Yahoo! JAPAN(検索広告) です。
これらのネットワークの大部分は、代理店側でも追加の対応が必要です。例えば、Meta adsやX Adsとの連携はアプリ所有者(広告主)のみが設定することができ、出稿する際はキャンペーン名の冒頭に指定された代理店識別子を付与する必要があります。そうすることで、それらのインストールを代理店アカウントに紐付けることが可能になります。
上記のリンクをクリックして、各ネットワークのガイドと代理店設定の具体的な手順を確認してください。
通常の連携パートナー(非SRN)
ほとんどの広告ネットワークは、出稿の際広告の裏に設置される計測リンクが必要です。詳細については、こちらを参照してください。
Owned Media:カスタムリンクとOneLink™
連携済みパートナー以外のメディア(ソーシャルメディア、メール、ブログ、SMSなど)でキャンペーンを行う場合、カスタムリンクを使用することができます。
OneLink™ はカスタムリンクの一種で、複数のプラットフォームで同じ計測リンクを使用したり、ユーザーをアプリ内の特定のコンテンツに送信したりできます。
注:代理店はOneLinkまたは単一プラットフォームのリンクテンプレートを作成できませんが、マーケティング担当者が作成したテンプレートを使用することができます。
SKAdNetworkの代理店データ
AppleのiOSの一部であるSKAdNetworkは、マーケティング担当者がIDFAなどの広告IDを使わずにキャンペーンの良し悪しを計測可能なものです。AppleのSKAdNetworkの計測プロセスに代理店は含まれておらず、AppsFlyerは代理店を直接成果を紐づけることはできませんが、AppsFlyerではSKAdNetworkで配信されている代理店のキャンペーンを代理店アカウントへ紐付け計測データを提供することができます。
キャンペーンの命名規則
AppsFlyerのSKAdNetworkの管理画面においてデータを確認できるようにするには、SKAdNetworkで配信するキャンペーン名に代理店識別子を追加し、以下のように構成する必要があります:
- あなたの代理店アカウントの af_prt (af_prt の詳細と見つけ方)
- _ (アンダーバー)
- キャンペーン名
たとえば af_prt の値がAgencyXの場合、キャンペーン名は以下のようになります:
AgencyX_SummerSale
注意
- SKAdNetworkで計測された代理店のキャンペーンは常にマーケティング担当者に対して開示された状態であり、キャンペーンを配信しているアドネットワーク名はマーケティング担当者に対してマスクされません。iOS 15 以降では、マーケティング担当者(アプリの所有者)がオプトインしてポストバックのコピーを直接受け取ることができることを考慮ください。
-
マーケティング担当者に、連携タブのアドネットワークパートナーの有効化の設定をオンにしてもらうよう依頼してください。そうでない場合、アドネットワークはSKANキャンペーンに関連するポストバックを受け取りません。
注!これは、ユーザー インターフェイスでアクセスできるパートナーの有効化設定に追加されます。
SKAN Conversion Studioへのアクセス
広告代理店はConversion Studioでマーケティング担当者のSKAN CVマッピングの設定を閲覧およびダウンロードできますが、設定を作成または編集することはできません。
SKAdNetworkの管理画面
参考記事:
代理店向け Single Source of Truth (SSOT)
SSOTは、異なるモデルのアトリビューションデータを組み合わせて、重複するインストールと、関連する費用と収益に関連する指標を削除することで、すべてのアトリビューション方法を統一します。これにより、例えば eCPI、ROI、ROASなどが正しく計算されます。
代理店はオーバービュー管理画面のSSOTデータにアクセスできますが、API経由ではできません。
オーバービュー管理画面にSSOTフラグを含めるためには、マーケティング担当者がConversion Studio にてSSOTをオンにする必要があります。
参考記事:
他にできること
より発展的な代理店アカウントの利用に関する詳細は、こちらをご覧ください。
なじみのない用語がありますか?その場合には用語集を確認してみてください。
緊急の技術的な質問がありますか?
そんなときにはまずヘルプセンター内で検索してみてください。それでも見つかれなかった場合には、管理画面右上からサポートチームに連絡してください。