概要: 代理店アカウントの詳細な機能を説明しています。正しく機能を理解して、AppsFlyerの代理店アカウントを最大限有効活用しましょう。
参考ページ: 代理店アカウント:入門
代理店アカウントについて
AppsFlyerの代理店アカウントは、広告主に代わって代理店がアプリキャンペーンを計測 / 運用するために使用するものです。
- インストール前とインストール後の主要なKPIを使用することで、代理店が広告主のポートフォリオ全体に最適なパフォーマンスを提供できるようになります。
- 代理店アカウントの管理画面では、広告主の管理画面と同様の形でデータが表示されます。デフォルト設定では、次の画面にアクセスできます。
- オーバービュー (LTV)
- アプリ内イベント
- リターゲティング
- 管理画面上で利用可能なKPIには、インプレッション、クリック、インストール、ロイヤルユーザー、コスト、およびROIが含まれます。
-
運用媒体の開示設定:代理店が持つノウハウを保護するために、代理店アカウントは自社が運用しているメディアソースの情報を広告主アカウントに対して開示するか、マスクするのかを選択可能です。
- [デフォルト設定]有効:
広告主アカウント上に元々のメディアソース名で表示されます。 運用媒体開示の設定 - 無効:
広告主アカウント上で、代理店アカウント経由で発生したトラフィックはすべて単一のメディアソース名(=代理店名)に集約されて表示されます。
注意:運用媒体の開示設定を途中で無効にした場合、代理店アカウントが過去に携わった全データが広告主に対して開示されなくなります。
- [デフォルト設定]有効:
- 広告主のデータへの代理店アカウントからのアクセス:
代理店アカウントでは、常にその代理店アカウントに紐付いたトラフィックのデータにアクセス可能です。また広告主はオーガニックインストールの集計データなど、追加でデータへのアクセス権限を代理店へ付与することができます。ユーザータイプ毎のデータへのアクセスを参照してください。
各アカウントタイプの比較
代理店アカウント vs 広告主アカウント
- 広告主アカウントは、アプリとそのデータの所有者に対してサービスを提供するためのものです。広告主が自分のアプリをアカウントに追加して、データアクセスレベルを決定します。
- 代理店アカウント は、代理店専用のアカウントです。これには、顧客のポートフォリオ全体にわたるマーケティングキャンペーンの効率的な測定と分析のための必要なツールが含まれています。
アカウント構成により、グローバルな代理店チーム間での知識の共有、グループレベルでのROI測定、算出、レポーティングおよび最適化が可能になります。
広告主 |
代理店 |
|
---|---|---|
コードレベルの実装 |
はい |
いいえ |
アカウントレベルの |
チームメンバー / |
代理店チームメンバーとその権限 |
アプリレベルの設定 |
リアトリビューション期間 / |
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連携済みパートナー |
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追加機能 |
アクセス有 (一部は追加契約が必要) |
広告主側で購入したアドオン機能と代理店へ付与された権限に依存。 |
代理店アカウントが利用できる機能
デフォルトで利用可能 |
利用不可 |
広告主からの権限付与が必要 |
---|---|---|
*OneLinkテンプレートは広告主のみが作成できます。 |
|
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代理店アカウント vs アドネットワークアカウント
代理店 |
アドネットワーク |
---|---|
識別のための計測リンクのパラメータ: |
識別のための計測リンクのパラメータ: |
複数のメディアソースを介してアプリのプロモーションを実施 |
自社の広告プラットフォームに広告を設置してアプリをプロモーション |
広告を掲載したメディアソースからトラフィックのみを確認 |
自社のプラットフォーム上で掲載した広告のトラフィックのみを確認 |
ポストバックでインストールとアプリ内イベントの情報をリアルタイムに受け取れない |
ポストバックでインストールとアプリ内イベントの情報をリアルタイムに受け取れる |
トラフィックを生んでいるメディアに対して、アプリ内イベントのポストバック設定が可能* |
自社で生んでいるトラフィックに対して、アプリ内イベントのポストバック設定が可能* |
* 広告主からの権限付与が必須 |
代理店アカウント—キャンペーンとレポートについて
代理店:キャンペーンの連携設定
代理店は、以下のようなタイプのトラフィックを計測できます。
セルフレポーティングネットワーク
Facebook、Google Ads、Twitterなどのセルフレポーティングネットワーク(SRN)では、外部の計測リンクを使用しません。その代わりに、各ネットワークとAppsFlyerの間で、新規インストール、アプリ内イベントなどの通信を行う独自の計測メソッドとAPIが用意されています。
SRN |
広告主側で初期設定を行うか |
詳細 |
---|---|---|
FacebookとTwitter | はい
|
このセクションでは、Facebook Adsの計測について記載しています。Facebookの自社ポスト(投稿)の計測については、Owned Mediaを参照してください。 重要:媒体管理画面上で設定するFacebookとTwitterのすべてのキャンペーン名は、冒頭が代理店識別子(AppsFlyer側で定義したもの)で始まり、その後ろに"_"を付与する必要があります。 例代理店xは、agencyx_brilliantcampaignというFacebookキャンペーンを実施しており、このキャンペーンは代理店で見ることができます。 "agencyz"は、AgencyZ_whathaveidonewrongというTwitterキャンペーンを実施していますが、キャンペーンに付与された代理店識別子(af_prt)と、設定されている代理店識別子(大文字のAとZ)が異なるため、結果は表示されません。 ご不明な点については、agency@appsflyer.comまでお問い合わせください。 |
Google Ads | はい | Google AdWordsキャンペーンの代理店の設定については、こちらをクリックしてください。 |
Apple Search Ads | はい | Apple Search Adsの代理店設定については、こちらをクリックしてください。 |
Google Marketing Platform (GMP) | いいえ | GMPには2種類のAPIがあります。2つのAPIの違いについて理解し、関連する方を利用してください。 |
Snapchat | いいえ | Snapchatの代理店向け連携の詳細については、こちらを参照してください。 |
Yahoo (Oath: Ad Platforms / Yahoo Gemini) | はい | Yahoo!の代理店設定の詳細については、こちらを参照してください。 |
通常の連携パートナー(非SRN)
SRNとは異なり、他の大半のアドネットワークでは計測リンクを使用します。これらの計測リンクは、AppsFlyerの各ネットワーク毎の連携設定画面で既に提供されており、そこから直接コピー可能です。
代理店の場合、そのプロセスは広告主のプロセスとほぼ同じです。通常のアドネットワークの設定ウィンドウに移動すると、計測リンクは既に表示されています。 ひとつだけ違う点は、af_prt
パラメータが計測リンクに自動的に追加されることです。
アドネットワークの連携設定の見え方
アドネットワークの連携設定は、広告主アカウント上で設定されたもののみが、アドネットワークアカウント上で表示されます。代理店アカウント上でアドネットワークの連携が有効化されていても、アドネットワークアカウント上ではその設定は反映されず"非アクティブ"と表示されるので注意してください。
af_prt パラメータについて
af_prt
の値は代理店の名前です。 af_prt
のパラメーターで渡される代理店識別子は、常に小文字に変換されます。
af_prt
を使用して代理店識別子を計測リンクに追加すると、新規インストールが行われた時に、代理店アカウントに新しいインストールが反映されます。
af_prt
を指定しないと、新規インストールを代理店アカウントに関連付けることができないため、アドネットワークに直接関連付けられます。
広告主から共有された計測リンクを使用しないでください: 計測不具合を防ぐため、代理店アカウント上で発行したリンクを使用してください。
特殊なケース:
全インストールをポストバックするネットワーク & 全起動をポストバックするネットワーク
一部の非SRN媒体は、広告主アカウント上で、自社媒体に紐付いていない端末のデータもポストバックを送信することを要求(または許可)します。
- All-Installs Network (全てのインストールをポストバックするネットワーク)
- あらゆるメディアソースからの、アプリの全インストールデータのポストバックを受け入れるネットワーク
- All-Launches Network (全ての起動をポストバックするネットワーク)
- あらゆるメディアソースからの、アプリの全起動データにポストバックを受け入れるネットワーク
All-Installs networksの例として、Vungle、Wechat、Startapp、Unity Adsなどがあります。
以下が、All-Launches Network (全起動データを受け取るネットワーク)のリストです。
ネットワーク名 | ネットワークPID(AppsFlyerの計測リンク上) |
---|---|
Supersonicads (a legacy network of ironSource) | supersonicads_int |
Adelphic Remarketing | adelphicremarketing_int |
Grow Mobile | growmobile_int |
ONE by AOL | advertising.com_int |
Lemmonet Mobile | lemmonetmobile_int |
Clickky | clickky_int |
Remerge | remerge_int |
MyThings | mythings_int |
TikTok for Business | bytedanceglobal_int |
代理店の、All Installs / Launches Network(全てのインストール/起動をポストバックするネットワーク)の連携設定方法
したがって、 広告主アカウント がこれらの媒体のポストバック設定をして(代理店アカウントがキャンペーンを実施する前に)、代理店経由でないインストールの情報を送信する必要があります。
例としてTapjoyを使用する場合の代理店アカウントの計測設定について説明します:
- 広告主は、管理画面からTapjoyの連携設定に移動します。
- 広告主は、 app_id のテキストフィールドに広告主側で取得したTapjoyのアプリIDを入力してください。
- 連携タブで、広告主はデフォルトポストバックの項目に移動し、 All media sources, including organicを選択します。
- 代理店は、 代理店アカウント上でTapjoyの連携設定画面に移動します。
- 代理店は、Tapjoyからその代理店へ付与されたTapjoy App IDを app_id の欄へ入力してください。
オウンドメディア:OneLinkとカスタムリンク
代理店アカウントが以下のようなアドネットワークではないメディアソースでキャンペーンを実施する際には:
-
- Eメール / メールマガジン
- ユーザーの電話データベース
- Webサイト上のバナー
- ソーシャルメディア上のコンテンツ(非広告)
オウンドメディアからのインストールを計測するには、カスタム計測リンクを作成する必要があります。代理店アカウントへ正しく関連付けるために、この計測リンクには代理店の名前を指定したaf_prtが自動的に追加されます。
複数のプラットフォーム(iOSとAndroid)を対象とするカスタムリンクは、 OneLinkを使用して作成でき、デバイスの種類に関係なく全てのユーザーに対して1つの計測リンクを使用できます。またOneLinkはディープリンクにも使用されます。(次のセクションを参照)
OneLinkを作成するには、まずOneLinkテンプレートを作成する必要があります。このテンプレートにはサブドメインが含まれており、このサブドメインは ブランドリンクでも構いません。しかし、OneLinkテンプレートとブランドリンクは代理店アカウント上では作成することはできず、広告主アカウントのみが作成できますので注意してください。OneLink の使用を開始するには:
-
- 既存のテンプレートを使用する:
新しいカスタムリンクを作成する際に、使用可能なサブドメインとブランドリンクのリストがドロップダウンに表示されます。 - 広告主に連絡して、OneLinkテンプレートを作成してもらってください。広告主は、専用のブランドリンクを作成することも可能です。
- 既存のテンプレートを使用する:
OneLinkテンプレートが表示されない場合には、関連するアプリ(iOS/Android)の権限を付与されているかどうかを広告主と確認してください。
注 : 代理店がOneLink テンプレートを使用するには、そのテンプレートに紐付けられているすべてのアプリの代理店権限を持っている必要があります。
ディープリンク
ディープリンクとは、アプリを起動して、パーソナライズコンテンツを提供したり、アプリ内の特定のアクティビティにユーザーを誘導したりする機能です。これにより、卓越したユーザーエクスペリエンスを提供して、アプリに対するユーザーのエンゲージメントを大幅に向上することができます。
そのためには、予めアプリにディープリンクの機能とインフラストラクチャが実装されている必要があります。キャンペーンを設定する前に、広告主とアプリがディープリンク対応しているかどうかを確認してください。
リターゲティング
-
- リターゲティング計測 では、既存ユーザーまたは過去のユーザーをキャンペーンのターゲットに設定できます。リターゲティングキャンペーンを正しく計測させるには、ディープリンク機能が必要になることが頻繁にあります。
アプリ内イベント
広告主は、アプリ内に様々なイベントを実装し(例:購入、チュートリアル視聴、レベル通過など)AppsFlyerで計測および分析することができます。代理店アカウント上でも、アプリ内イベント のページで運用したキャンペーンに紐付いたイベントを確認可能です。
アプリ内イベントのポストバック
広告主から権限を付与された場合、その付与内容に沿って代理店アカウント上でアドネットワークへのアプリ内イベントのポストバック(af_app_openedを含む)を設定することができます。
代理店はアドネットワークに対して、自社媒体へのアプリ内ポストバックを設定する権限を付与することが可能です。 この権限は、代理店アカウントへの権限付与タブで広告主によって付与されます。
代理店:利用できるレポートデータ
- トラフィックのレポートは、AppsFlyerの管理画面から直接確認したりダウンロードできます。
- 各種レポートデータにはAppsFlyer管理画面のExport Data(データエクスポート)ページからアクセスできます。
- 次のレポートタイプを利用可能です。
- 集計
- ローデータ
- 広告主と代理店は、ほとんどの場合、AppsFlyerの管理画面やレポートなどで同じデータにアクセスすることはできません。
- 通常の代理店は広告主と比較すると、広告主のトラフィックの一部にしか携わっていないため、データへのアクセスも制限されています。
- これらの違いについては、こちらで詳しく解説しています。次のセクションでは、その主要な項目を記載しています。
注意
FacebookとTwitterの利用規約により、サードパーティと見なされる代理店アカウントは、 FacebookとTwitterのローデータレポートを取得することはできません。
集計パフォーマンスレポートへのアクセス
- パフォーマンスレポート(集計レポート)は、代理店アカウント上でも使用できます。詳細は、集計パフォーマンスレポートを参照してください。
- オーガニックインストールの集計パフォーマンスレポートへは、 広告主の許可がある場合にのみアクセスできます。
ローデータへのアクセス(一部代理店アカウントのみ)
ローデータレポート (=ユーザーレベルのデータ)には多くの計測情報が含まれており、データの種別毎に分類されています。
代理店アカウントでは、リテンションレポートとコホートレポート、およびProtect360へのアクセス権限を広告主からもらうことができます。そのためには、広告主が連携済みパートナー内の代理店アカウントの権限タブにて、それぞれリテンションレポートとコホートレポートへのアクセスを許可し、またProtect360へのアクセスを許可する必要があります。
タイムゾーンと通貨
代理店アカウントでは、アプリ毎に定義されたタイムゾーンと通貨単位でアプリを表示しますが、これらの設定は広告主のみが変更できます。
コストレポーティング
代理店アカウントでも、コスト連携をサポートしている連携済みパートナーであれば、コストデータの取得を有効にできます。
コストデータを取得するには:
- Appsflyerの代理店アカウント上で、キャンペーンを実施しているアプリを選択してください。
- アプリの管理画面上で、 連携済みパートナーをクリックしてください。
- コスト連携をサポートしているパートナーを検索してください。
- 表示されたパートナー名をクリックして、設定画面を開いてください。
- コストタブへ移動してください。
- コスト連携を有効にしてください。
- 予め取得したそのパートナー専用のAPI Keyなどを入力してください。
- [保存] をクリックします。
コストデータについて
代理店アカウントは、コストデータを以下のデータソース/レポートで利用できます。
- オーバービューページ:コストデータは集計パフォーマンスレポート内に反映されます。
- レポート:コストデータはデータエクスポートページにあるローデータレポート内のインストール、パフォーマンスレポート内のパートナー(メディアソース)などでそれぞれ利用可能です。
ハイブリッドアカウントのデータアクセス
ハイブリッドアカウントとは、一部のアプリを代理店 (パートナー) として管理し、一部を広告主(アプリ所有者)として管理している代理店アカウントのことを指します。
以下のアカウントレベルの機能は利用が制限されています。
- カスタムダッシュボード: カスタムダッシュボード:代理店およびハイブリッドアカウントでは使用できません。
- コホートレポート:広告主からの権限付与によって利用可能です。
- Protect360: 広告主からの権限付与によって利用可能です。
ハイブリッドアカウントをお持ちの場合、管理画面にはこれらが表示されますが、開こうとすると404エラーが表示されます。
これらの機能を使用したい場合は、新しい広告主アカウントを開き、広告主と代理店のアプリを分けることをお勧めします。上記の機能は、有効にしている場合広告主アカウント上で利用できます。